『秋の寒暖差と自律神経の乱れ(秋バテ)対策』パート2
季節の変わり目の体調不良の原因となる自律神経系への負荷・負担に対応し体調を維持するためには,大まかに「自律神経機能の向上・改善」と「自律神経系への負担の軽減」という2つのアプローチが考えられます。「健康増進」の観点からは前者が重要ですが,そもそもこの2つは完全に切り分けられるものでもなさそうですし,加齢による自律神経機能自体の低下は避けられないとも言えますので,特に高齢者などでは後者にも十分配慮する必要があります。
自律神経系は交感神経系と副交感神経系とからなりますが,外界の環境の変化に対し対応を求められるのは主として交感神経系で,これが過剰に働くことが身体に好ましくない影響を与えます。したがって,自律神経のバランスを取るためには,寒暖差などの環境の変化を身体が感じさせないようにして交感神経系を過度に働かせないことと,できるだけ副交感神経系を優位にしておくことが大切です。この副交感神経系を優位にしておくことが,身体を休ませることに直結します。
1日のうちの寒暖差すなわち日較差であれば衣服の着脱で対応することができそうです。寒ければ羽織る,暑ければ脱ぐというのはどなたも日頃実践しているかと思います。ただ,暖かくしていれば大丈夫というものでもなく,厚着のしすぎで汗をかくと,気温の低下につれ,その汗によって体を急激に冷やすことにもなりませんので,こまめに対応することが望まれます。また温めるのが効果的な部位として,血管が浅いところを走る首・手・足が挙げられますので,こういったところをカバーすることを試みてもいいでしょう。
一方で日毎の差が大きい場合は,往々にして衣服の選択や寝具の調整が追いつかず,知らず知らずのうちに体を冷やしてしまうことがあります。これに対しては準備が大切としか言えないかもしれません。衣替えを早めに意識することや,寝具や寝間着は夜半や翌朝の(予想最低)気温を見て調整することが勧められます。特に寝具や寝間着の調整は睡眠の質の向上という観点からも自律神経機能の維持にとって効果的です。次回はこの睡眠や,食事などその他の生活習慣について述べることとします。